部活が忙しい静岡県の中学生の高校受験|通塾できない家庭の勉強の進め方

午後8時、部活から帰ってきて夕食をとり、風呂に入ったらもう9時半。机に向かう前に、まぶたが下がってくる。この時期の中学生の家庭では、そんな夜が珍しくありません。

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私自身、静岡県内で10年以上にわたり塾講師として中学生を指導してきました。部活に打ち込む生徒ほど、「塾に通う時間がない」「勉強が遅れている気がする」と焦りを抱えやすいと感じています。保護者も「部活をやめさせるべきか」「今から塾に入れても間に合うのか」と迷われます。

先に結論をお伝えします。部活が忙しい受験生に必要なのは、勉強時間を一気に増やすことではなく、「毎日確保できる短い時間」を決めて、何に使うかを絞ることです。通塾が難しいなら、通塾以外の方法を含めて比べれば、選択肢は十分に残っています。

この記事では、今の時期の位置づけ、限られた時間の使い方、部活がある日とない日の動き方、家庭でできること、塾・家庭教師・通信教育の比べ方を順に整理します。

部活が忙しい中学生の受験で、まず押さえたい前提

まず、入試までの時間を確認します。令和9年度(2027年)静岡県公立高校の一般選抜は、願書受付が2月16日(火)〜18日(木)正午まで、学力検査・面接などが3月3日(水)・4日(木)です。合格者発表は3月12日(金)正午以降とされています。今日(10月18日)から学力検査まで、あと136日です。

この日程は県教育委員会の「公立高校をめざすあなたへⅡ」で確認できます。更新が入ることもあるため、願書の時期が近づいたら必ず公式ページで見直してください。

次に、部活動の引退時期です。これは学校や部によって異なり、すでに引退した生徒もいれば、冬まで活動が続く生徒もいます。お子さんの学校の予定を、本人か顧問の先生に確認しておくとよいでしょう。

ここで大切なのは、部活が忙しいことと、受験で不利になることは、同じではないという点です。部活を続けながら、限られた時間の使い方を工夫して合格を目指す生徒は、毎年たくさんいます。逆に、時間が十分にあっても、何から手をつけるかが決まらないまま過ぎていく生徒もいます。差が出るのは、量よりも「使い方の設計」です。

部活をやめるかどうかは、勉強時間だけで決めない

「部活をやめて勉強に専念させたほうがいいのでしょうか」という相談もよく受けます。これは、成績や本人の気持ち、体力、人間関係なども関わるので、一律の答えはありません。私の経験では、本人が納得しないまま部活をやめさせると、空いた時間が勉強に回らず、気持ちだけが沈むケースもありました。

まずは「今の生活のままで、何分なら毎日確保できるか」を数えてみてください。その上で足りないと分かったときに、初めて部活の関わり方を話し合えば十分です。

1日の勉強時間を「数える」ところから始める

部活が忙しい家庭で最初にやってほしいのは、1週間の生活を書き出すことです。気合いで「毎日2時間やる」と決めると、3日で崩れます。

1週間の時間を書き出すチェックリスト

  • 起きる時刻と、家を出る時刻
  • 部活のある日・ない日と、帰宅時刻
  • 夕食・入浴・就寝の時刻
  • 学校の休み時間・朝の時間・通学の移動時間のうち、使えそうな時間
  • 土日の部活(練習・試合)の予定

書き出してみると、「まとまった2時間」はなくても、「朝の20分」「帰宅後の30分」「土曜の午後の90分」のような小さな時間が週に合計4〜6時間分見つかることがよくあります。これは目安で、家庭によって違います。大切なのは、その時間に何をするかをあらかじめ決めておくことです。

睡眠を削って勉強時間を作るのはおすすめしません。部活で体を使っている中学生は、睡眠不足になると授業中の集中力も落ち、かえって効率が悪くなります。体調面で気になることがあれば、学校の先生や医療機関など専門家に相談してください。

限られた時間で何をやるか:優先順位のつけ方

時間が少ないほど、「全部やろう」とせず、順番を決めることが大切です。次の3つの順で考えると整理しやすくなります。

  1. 内申点に直結するもの:定期テストの対策、提出物、授業態度
  2. 入試の得点に直結するもの:5教科の基礎、過去問の取り組み方
  3. 苦手教科の穴埋め:つまずいている単元に戻る作業

静岡県の公立高校入試では、学力検査(全日制は5教科)に加えて調査書(内申点)が合否の判断材料になります。内申点は、中3の2学期末までの成績がかかわる部分が大きいと言われています。計算方法は学校や制度によって細かな違いがあるため、お子さんの中学校で配られる資料や、県教育委員会の資料で確認してください。内申点の考え方は、次の記事にまとめています。

→ 中3の2学期から内申点は上げられる?静岡県の内申と今からできること

定期テストの点が取れない場合

部活が忙しいと、定期テスト前だけ詰め込んで終わりになりがちです。テストの点が思うように取れない原因は、勉強量よりも「やり方」にあることが少なくありません。原因の見つけ方と立て直し方は、次の記事で整理しています。

→ 静岡県の中学生、定期テストで点が取れない原因と立て直し方|内申点を上げる勉強法

得点に直結する基礎を、毎日短く回す

入試の得点を伸ばす土台は、英単語・計算・漢字・理科社会の用語といった基礎です。これらは、まとまった時間よりも、毎日10〜20分ずつ繰り返すほうが定着しやすい分野です。部活で疲れている日でも、通学の電車やバスの中、風呂上がりの10分などで続けられます。

一方、数学の応用問題や英語の長文のように「考える時間」が必要な分野は、土日の時間や、部活が休みの日にまとめて取り組むほうが向いています。短い時間は「回す学習」、長い時間は「考える学習」と役割を分けると、無理が出にくくなります。

部活がある日・ない日・休日の動き方

1週間の時間が見えたら、日によって役割を変えます。ここでは一例を示します。実際の時間は、お子さんの部活や生活に合わせて調整してください。

部活がある日

  • 目標:基礎を短く回す(英単語・計算・用語の確認など、15〜30分)
  • ポイント:帰宅後すぐ机に向かうのが難しければ、夕食前に10分だけ、など小さく区切る
  • 避けたいこと:疲れた状態で新しい難しい単元に挑むこと

部活がない日

  • 目標:苦手単元の復習や、定期テスト・過去問の直し(60〜90分)
  • ポイント:間違えた問題を「なぜ間違えたか」まで確認する
  • 避けたいこと:解きっぱなしで終えること

土日(試合・練習がある場合も含む)

  • 目標:まとまった時間で、1週間の勉強を振り返る(90分〜2時間程度)
  • ポイント:午前に練習があるなら、午後は休息を優先し、夕方以降に短く取り組む
  • 避けたいこと:「週末にまとめてやる」と先送りして、平日の積み重ねをゼロにすること

この形に慣れると、「今日は何をするのか」を毎回考える手間が減ります。意志の力に頼らず、決まった型に沿って動けるようになることが、忙しい受験生には効果的です。

家庭でできること、やらないほうがよいこと

保護者のかかわり方は、お子さんの気持ちに大きく影響します。部活で疲れて帰ってきた子に、「勉強はやったの?」と最初に声をかけてしまうご家庭は多いのですが、これは逆効果になりやすい言葉です。

家庭でできることのチェックリスト

  • 帰宅後、まず食事と休息を優先させる
  • 1週間の予定表を一緒に見て、勉強できそうな時間を確認する
  • 「何時間やったか」ではなく、「今日は何をやった?」と内容を聞く
  • 試合や大会の前後は、無理に勉強を詰めない日として割り切る
  • 定期テストの結果が返ってきたら、点数より「どこでつまずいたか」を一緒に見る

やらないほうがよいのは、他の子との比較や、「部活のせいで成績が下がった」という言い方です。本人はすでに焦りを感じていることが多く、責められると勉強そのものへの気持ちが離れてしまいます。冷静に、事実と次の一手を一緒に確認する姿勢が大切です。

ただ、家庭だけで進めるのが難しい場面もあります。たとえば、苦手な単元に戻って教える時間が取れない、親子で勉強の話をすると口論になる、といった場合です。そうしたときは、外部の力を借りることを前向きに考えてよいと思います。

塾・家庭教師・通信教育を、部活が忙しい家庭の目線で比べる

外部の力を借りる方法は、大きく3つあります。それぞれに向き不向きがあるので、公平に整理します。

塾(集団授業)

  • 向いている子:決まった時間に通うことで生活のリズムが作れる子、周りの友達に刺激を受ける子
  • 部活との相性:開講時間が合えば効率的。ただし、部活の終了時刻や移動時間によっては通えない曜日が出る
  • 注意点:欠席が続くと授業に追いつけなくなる。授業の進度が自分の苦手単元と合うとは限らない

家庭教師

  • 向いている子:通塾の時間が取れない子、苦手単元だけ戻りたい子、学校の進度や定期テストに合わせたい子
  • 部活との相性:指導日時を部活の予定に合わせて調整しやすい会社が多い(会社によって異なる)
  • 注意点:料金は会社・地域・学年・回数によって幅がある。講師との相性があるため、交代制度の有無を確認しておく

通信教育

  • 向いている子:自分で計画を立てて進められる子、費用をおさえたい家庭
  • 部活との相性:好きな時間にできるので時間の自由度は高い
  • 注意点:継続できるかが本人の意欲に左右される。分からないところをすぐ質問できる体制かどうか確認が必要

塾と家庭教師の選び方については、通塾が難しい家庭に絞ってまとめた記事もあります。

→ 塾と家庭教師どっちがいい?静岡県の中学生・通塾が難しい家庭の選び方

部活が忙しい中3の場合、「通う時間そのものを作れない」ことが最大の壁になります。この壁を考えると、移動時間がかからず、部活の予定に合わせて時間を調整しやすい家庭教師は、検討する価値のある選択肢です。もちろん、すべての子に合うわけではなく、費用や講師との相性を確認したうえでの判断になります。ですから、静岡県に対応している家庭教師の料金を、無料で比べておくと、塾や通信教育と並べて判断しやすくなります。

部活を続ける受験生に、家庭教師が合いやすい場面

私が指導の現場で見てきた中で、家庭教師の利用が合いやすいと感じたのは、次のような場面です。これは特定の会社を勧めるものではなく、一般的な傾向としてお読みください。

  • 通塾の時間が取れない:部活の終了が遅い、または移動が長い
  • 苦手単元に戻りたい:1年生・2年生の内容でつまずいたまま、集団授業のペースについていけない
  • 内申点対策をしたい:学校の進度や提出物に合わせて、定期テスト前に集中的に見てほしい
  • 勉強の進め方そのものが分からない:何から手をつければよいか、伴走してくれる人がほしい

一方で、費用は塾より高くなる場合があることや、講師によって指導の質に差が出る点は、事前に知っておく必要があります。資料を取り寄せ、同じ項目で見比べてから体験や面談に進むことをおすすめします。

こんなご家庭は、一度比べておく価値があります
  • 部活の終了が遅く、塾の開始時刻に間に合わない
  • 土日も練習や試合があり、通塾の曜日が決めにくい
  • 苦手教科が増えてきたが、家で教える時間が取れない
  • 定期テストの点が伸びず、内申点に不安がある

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家庭教師を検討するときに、何をどう比べればよいかは次の記事で詳しくまとめています。

→ 静岡で家庭教師を選ぶ方法|料金相場・塾との違い・失敗しない比べ方

部活を引退するまでの時期、引退後の時期の使い分け

部活の引退時期によって、勉強の組み立ては変わります。ここでは大きく2つに分けて考えます。

引退前:基礎の維持と、内申点の確保を優先する

引退前は、まとまった勉強時間を作りにくい時期です。この時期に無理に新しいことを増やすより、定期テストと提出物で内申点を落とさないこと、そして英単語や計算などの基礎を切らさないことを優先してください。2学期の成績は、志望校選びの重要な材料になります。

引退後:過去問と苦手単元の克服に時間を回す

引退後は、勉強時間を大きく増やせる時期です。ただし、「時間が増えたから大丈夫」と油断すると、結局何をすればいいか分からないまま日が過ぎてしまいます。引退の時点で、志望校の目安、苦手教科、過去問に入る時期の3つを決めておくと動きやすくなります。

入試が近づくほど、追い込みの時期の1日は短く感じます。学力検査まで136日というと長く思えるかもしれませんが、冬休みや年末年始、定期テストを引くと、使える日数は思ったより少なくなります。早めに計画を作るほど、後半の余裕が生まれます。

併願と志望校選びで、部活の経験をどう扱うか

部活に打ち込んできたお子さんの場合、志望校選びでは「部活を続けられる環境か」を重視される方が多くいます。これはとても自然な考え方です。ただし、志望校の学力面でのハードルは別に確認が必要です。

  • 志望校の入試情報(募集人員、選抜方法、学校裁量枠の有無)を公式サイトで確認する
  • 私立高校を併願する場合は、各校の入試形式や日程、費用を早めに確認する
  • 志望校の部活動の活動状況や、練習時間・休日の活動を、学校説明会や公式サイトで確かめる

県立高校の学校裁量枠や共通枠の仕組み、傾斜配点は学校・学科ごとに異なります。志望校の選抜方法は、必ず県教育委員会の資料と学校の公式発表で確かめてください。市立高校については市の定めがあるので、中学校に相談してください。

なお、部活での活躍そのものが合否にどう扱われるかは、学校や選抜の種類によって異なります。公式の募集要項に書かれていない内容は、推測で判断しないようにしてください。

入試までの残り期間の使い方

ここまでの内容を、これから学力検査までの期間に当てはめてみます。

  • 今週中:1週間の生活を書き出し、毎日確保できる時間を数える
  • 10月中:苦手教科を1〜2つに絞り、戻る単元を決める。外部の力を借りるなら、資料を集めて比べ始める
  • 11〜12月:定期テストで内申点を確保しつつ、過去問に入る時期を決める
  • 1月:願書提出(2月16日〜18日)を見据えて、志望校と併願先を最終確認する
  • 2月:総仕上げ。体調管理を最優先にする

外部の力を借りる場合、動き出す時期が遅くなるほど、選べる選択肢は減っていきます。講師との相性確認や、体験の機会も、日程に余裕があるほど落ち着いて進められます。

学力検査は3月3日(水)・4日(木)です。10月18日の時点でも、残りは136日あります。部活が忙しい今のうちに比べる材料をそろえておけば、引退後に慌てずに動き出せます。

【無料】部活で忙しく、通塾が難しいご家庭へ

家庭教師は、会社によって月謝・入会金・教材費の有無、講師の層、静岡県の入試(内申点・学調・学力検査)への対応が大きく違います。先に資料をそろえて、同じ項目で見比べてから話を聞くのが、失敗しない近道です。

資料が届いたら確認したいこと

  • 月謝のほかにかかる費用(入会金・教材費・交通費)と、入試までの総額
  • 部活の予定が変わったときに、指導日時を振り替えられるか
  • 週に何回、1回あたり何分で、苦手単元と定期テスト対策をどう分けるか
  • 講師が合わなかったとき、無料で交代できるか

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まとめ:部活が忙しくても、時間の使い方で受験は組み立てられる

最後に、この記事のポイントを振り返ります。

  • 令和9年度静岡県公立高校の学力検査は3月3日(水)・4日(木)。今日から136日ある
  • 部活が忙しい受験生に必要なのは、勉強時間を一気に増やすことではなく、確保できる時間を数えて使い道を絞ること
  • 優先順位は「内申点に直結するもの」「入試の得点に直結する基礎」「苦手教科の穴埋め」の順
  • 部活がある日は基礎を短く回し、ない日と休日に考える学習をまとめる
  • 家庭では、勉強の有無より先に、食事・休息・内容を聞く声かけを大切にする
  • 塾・家庭教師・通信教育はそれぞれ向き不向きがある。通塾の時間が取れない家庭は、家庭教師を含めて料金や条件を比べてから決める

次にやることは、今週中に1週間の生活を書き出すことです。そのうえで、家庭だけで進めるのが難しいと感じたら、資料を取り寄せて、同じ項目で見比べてみてください。「必ず成績が上がる」と言える方法はありませんが、比べる材料をそろえておくことで、納得して選ぶことができます。